台北美食♪~食いしんぼう在台北~

2022年9月から台北暮らしが始まりました。台北に残る昭和レトロな建物を愛でながら、食いしんぼう魂全力で台北の美食やカフェを訪ね歩きます。

『金稲子酸菜白肉鍋』にみる台湾の酸菜白肉鍋

吉林路散策で見つけたのが『金稲子酸菜白肉鍋』。東北酸白菜鍋とあってこれは!!と思ってのぞいてみたら、お店の外に飾られてた過去いろんな雑誌に掲載された記事に、手作りの玉米餅が絶品とあるじゃないですか!! 早速中にはいってきいてみたのですが、残念ながらもう作ってないとのこと。残念すぎる…。

で、酸菜白肉鍋を食べに行ってみました。事前に予約の電話をいれたら、最後

”好嘞!(オッケー)”と、台湾ではまず聞かないバリバリの大陸的中国語で返されてなんかすごく、ああ、中国~~~って思いました。好嘞がこんなに心に響くとは思わなかったなあ。笑

オーナーは東北出身の女性。メニューには懐かしいメニューがずらり。そこに地三鮮(ジャガイモ、ナス、ピーマンを甘辛く炒めた東北料理)があってもう小躍り寸前でしたわ。そしてあまりの美味しさに悶絶。これは素晴らしい❗お皿にのこるこの油!!これが中華です。笑

拉皮は濃厚ごまだれ風味と思いきや、わりとあっさりした酢醤油風味なあじわい。これはこれで美味しいですが新しいなあ。

そしてやってきた主役の酸菜白肉鍋!頭の中は砂鍋居の酸菜白肉鍋だったけどなんとこちらの酸菜白肉鍋は、涮羊肉の銅鍋で食べる火鍋スタイル!驚き!おまけに思いっきり火鍋で、サイズを選ぶだけで中の具材はすでに決まってるのです。で、中身がまたびっくり、酸菜に海老にあさりに肉団子に金針菜となんでも入ってる!これが酸菜白肉鍋?東北といいつつ自由すぎる!!笑 酸菜は自家製、凍豆腐も手作りだそう!

なので、春雨も入っておらず思い描いていた酸菜白肉鍋とは全く違ったのですが、台湾ではこれが酸菜白肉鍋らしいです!ま、これはこれでとっても美味しかったけど!


お店はほぼ満席。大にぎわいですな。納得の美味しさでした。で、お店にはなんと小二(二鍋頭の小さいやつ)までありました。しかも台湾で作ってるんですって。需要があったのねー。でも政治上の理由?なのか職人が中国からこれなくなったとかで、もう生産中止、今ある在庫で終了とのこと。もったいない。でも52度の味わいじゃなかったなあ、北京のよりもだいぶマイルドな白酒って感じ。

そして、メニューには羊鍋があったのでこれこそ私が求める涮羊肉ではないか?と後日いってみたのですが、注文しようとしたら老板娘に薬膳の味が強くてとってすすめられないと鬼のように却下され。だったらメニューにのせないでよ。笑

”普通の涮羊肉が食べたいだけなので、だったらもうこの鍋にお湯とクコの実とか棗、生姜、香菇なんかをいれてくれるだけでいいからそれを持ってきてくれない?”

と言ったら

”そんなものは涮羊肉ではない!中国の涮羊肉っていうのはこの酸菜白肉鍋だ!!”

と老板娘。えーーーーーーー?!

 

すったもんだのあげく、そこまで注文するのやめてほしいならじゃあ酸菜鍋に羊肉をしゃぶしゃぶするので手をうつかと結局こっちが折れて酸菜白肉鍋にしたのに、なんの手違いか出てきたのはその薬膳臭いという羊鍋だったというね、あの戦いはなんだったんだ。笑

まあでもそこまで薬膳の香りはきつくないし、これはこれで食べられるけれど涮羊肉ではないですね。結論的にはこれも薬膳スープで煮込まれたいわゆる羊肉爐と同じ。

タレは韭菜花醤とかをアレンジしてゴマダレを自分でつくるタイプだったのでこれはうれしかったけど、私的にちょっと薄くて今一つ気分がもりあがらない味わいでした。何かがたりないんだよなあ。

結局のところ、私の理想のしゃぶしゃぶする涮羊肉はここでも見つかりませんでしたってことでした。笑

『金稲子酸菜白肉鍋』
中山區吉林路171號
℡:02 2541 9527